まずめちゃくちゃ適当に集めてみるとこんなふうになる。
同じ意味の単語が重複する可能性がある。
主格 |
対格 |
与格 |
処格 |
具格 |
接格 |
奪格 |
向格 |
共格 |
属格 |
呼格 |
内格 |
出格 |
入格 |
生格 |
造格 |
前置格 |
位格 |
術格 |
位置格 |
方便格 |
比格 |
絶対格 |
起点格 |
到達格 |
様態格 |
比較格 |
この中からよく見る格とその意味だけを抜き出してみる。
名前 |
説明 |
主格 |
日本語でいう「〜が」にあたる。 |
対格 |
日本語でいう「〜を」にあたる。 |
与格 |
日本語では普通にを用いて表し、例えば「子供に本を読み聞かせる。」という文において「子供に」の部分を指す。 |
処格 |
場所(~で、~に、~へ)を表すもの。一部の言語体系では位格ともいい、スラブ語系では常に前置詞と用い前置格という。 |
具格 |
名詞・形容詞における格の一つで、手段・道具(~で)を表すもの。スラヴ語派では造格という。 |
奪格 |
(文法) 名詞・代名詞・形容詞における格の一つで、「~から(起点・分離)」の意等を表わす。 |
共格 |
日本語でいう「〜と」にあたる。「彼と行く」など。共同格 |
属格 |
名詞・代名詞における格の一つで、主に付加される語句が当該語に属することを表わす。日本語に訳す場合は「~の」というように訳される場合が多い。英語については所有格、スラヴ語派については生格という。 |
呼格 |
主に印欧語における格の一つで、呼びかけのときに用いる。日本語でいうと「(人の名前)よ」に該当。 |
出格 |
名詞・代名詞における格の一つで、主に付加される語句が当該語に属することを表わす。おもにスラヴ語派について用いる。多くは属格といい、英語については所有格という。ハンガリー語やフィンランド語の格の一つ。「~の中から」の意を表す。 |
昇格 |
格の一つで、ハンガリー語においては -ra または -re で表され、〈…の上へ〉を含意するもの。 |
着格 |
ハンガリー語の格の一つ。「…の上へ」の意を表す |
入格 |
ハンガリー語やフィンランド語の格の一つ。「~の中へ」の意を表す。 |
向格 |
ハンガリー語やフィンランド語の格の一つ。「~へ」の意を表す。 |
生格 |
名詞・代名詞における格の一つで、主に付加される語句が当該語に属することを表わす。おもにスラヴ語派について用いる。多くは属格といい、英語については所有格という。 |
造格 |
名詞・代名詞における格の一つで、道具・手段(~で、~により)を表すものであり、おもにスラヴ語派について用いる。多くは具格という。 |
前置格 |
名詞・代名詞における、スラヴ語派についての格の一つで、常に前置詞とともに用い場所(~で、~に)を表すもの。他の言語系の多くでは処格という。 |
(補足)さらにウェブリオによる区分は以下の通りである。
<文法格>
呼格
斜格
主格
絶対格
前置格
属格(生格)
対格
能格
分格
変格
与格
様格
意味格
<意味格>
因格
共格
具格(造格)
欠格
向格
時格
出各
処格(地格)
上格
接格
奪格
到格
着格(昇格)
通格
内格
入格
離格(降格)
自分は専門言語が韓国語であるため、参考までに、日本語と朝鮮語の格を示す。
日本語と韓国語を同じ目線で見られるように両方ラテン文字で書く。
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🇯🇵 |
🇰🇷 |
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子音で終わる体言の後 |
母音で終わる体言の後 |
主格 nominative |
ga |
i |
ga |
対格 accusative |
wo |
ǔl |
rǔl |
属格 genitive |
no |
ǔi(会話の中ではeのように発音) |
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処格 locative |
ni, de |
e, esǒ |
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ǔro |
ro |
||
奪格 ablative |
kara |
esǒ, butǒ |
|
ǔrobutǒ |
robutǒ |
||
向格 allative |
made, ni, e |
kkaji, e |
|
ǔro |
ro |
||
与格 dative |
ni |
ege, hante |
|
具格 instrumental |
de |
ǔro |
ro |
共同格 comitative |
to |
hago |
|
gwa, irang |
wa, rang |
||
呼格 vocative |
yo, ya |
a, iyǒ |
ya, yǒ |
こう考えれば重複した内容の格はあれど、数がすごく多いな()